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2023.06.21

新型コロナ5類移行で復活の兆し「丸亀うちわ」…SDGsなど意識した新商品も【香川】

約400年の歴史を誇る香川の伝統工芸「丸亀うちわ」。コロナ禍で我慢の日々が続いていましたが、行動制限の緩和に伴い需要に復活の兆しが見え始めています。丸亀市のメーカーを取材しました。

「丸亀うちわ」の製造メーカー、塩屋団扇商工業協同組合です。新型コロナの影響で2022年までは繁忙期となるこの時期を迎えても機械が1台も動かない日がありましたが、23年は注文や問い合わせの件数が増えています。

(塩屋団扇商工業協同組合 濱本哲郎理事)
「去年、おととしに比べるとイベントや行事、祭りなどが戻って来ているのでコロナ禍前の稼働率に戻ってきているが、まだまだこれから夏が終わるまでにもう少し戻ってほしいと思う」

日常が戻りつつある中、復活に向けてさらなる足掛かりになりそうな動きも…。

(河野有紀記者)
「このメーカーでは今年から新たな取り組みを始めたということです。それがこちら!アップサイクル骨を使ったうちわの製造です」

アップサイクル骨とは物を作る過程で生じた廃材をうちわの骨の原材料として活用した商品です。「SDGs」や「脱炭素」など環境面への注目が集まってきたこともあり、うちわ業界でも何かできないかと考え、この商品の製造を始めました。

(塩屋団扇商工業協同組合 濱本哲郎理事)
「去年、試作品を作って、今年、定番商品化の流れ。うちわを使って涼を取るというのを認知してもらい、丸亀うちわをもっと全国の人に知ってもらって使ってもらえる機会が増えてほしいと思う」

コロナ禍を乗り越え復活の兆しが見え始めた丸亀市の地場産業。2023年は香川が誇る伝統工芸の風を感じながら夏の暑さをしのぎたいところです。

そしてこの「丸亀うちわ」ですが、「庵治石」や「伊吹いりこ」などに続いて5月、特許庁に商標登録されました。これをきっかけに香川の伝統工芸がさらに全国に広まって盛り上がると良いですね。