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5年ぶり「日本伝統工芸展」入賞・隠崎隆一さん 備前焼の人間国宝の元で修行【岡山】

2022.10.25

5年ぶり「日本伝統工芸展」入賞・隠崎隆一さん 備前焼の人間国宝の元で修行【岡山】

備前焼作家で瀬戸内市の隠崎隆一さんが全国から工芸品が集まり技を競う日本伝統工芸展で、岡山の作家として5年ぶりに入賞を果たしました。描く備前焼の未来は…今の思いを取材しました。

(隠崎隆一さん)
「こういう表情ですよね」

粘土をちぎることで表現される土の荒々しさ。隠崎隆一さん(72)。2022年、日本伝統工芸展で岡山県の作家として5年ぶりに入賞を果たしました。

こちらが受賞作品「備前白泥混淆花器」です。一般的な備前焼の茶褐色のイメージとは違い、高温で焼くことで現れる美しい白が特徴です。

(隠崎隆一さん)
「一般の人が備前焼と認識している形と色ではないので、備前焼の新しい枝葉が生まれることになる」

隠崎さんは大学卒業後グラフィックデザイナーとして働いたあと、個人で作品作りを極めたいと備前焼の世界に入り人間国宝、伊勢崎淳さんなどの元で修行し独立しました。

(隠崎隆一さん)
「これは混淆土で作った。模様があるのが特徴。良い土と悪い土を混ぜ合わせる、単純に言えばダイヤモンドと砂利を混ぜる」

備前に良質な土が少なくなっていることから、これまで廃棄していた土を混ぜて使うなど新たな可能性を追求しています。

(隠崎隆一さん)
「自分が窯から出した瞬間に感動的な、いつも新鮮に感動できるものを手掛けたい」

隠崎さんの受賞作品などが展示される日本伝統工芸展岡山展は11月17日から岡山市北区の岡山県立美術館で開かれます。