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子どもの3回目ワクチンは接種すべき?どんな判断が必要?専門家に聞く【岡山・香川】

2022.09.14

子どもの3回目ワクチンは接種すべき?どんな判断が必要?専門家に聞く【岡山・香川】

5歳から11歳の子どもの新型コロナワクチン接種について、「オミクロン株流行下で一定の科学的知見が得られた」として、9月6日から努力義務が適用されました。ただし接種は強制ではなく、本人や家族の判断に基づいて行われます。

こうした中、子どもの3回目ワクチン接種が始まっています。3回目のワクチンは接種すべきか?どんな判断が必要か?関西福祉大学の勝田吉彰教授に聞きました。
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■接種の判断基準は?

(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「基本的には各家庭でメリットとデメリットを考えていただくこと。最近の研究では、5歳から11歳までのワクチンによる“感染予防効果”は5カ月くらい。“入院しないで済む予防効果”は5カ月過ぎてもしっかりある」

「それぞれのお子さんで考えてもらいたいのは、重症化すると危険な基礎疾患があるかどうか。大人と同じように糖尿病、お子さんの場合は1型糖尿病といって、個人の生活習慣の調整だけではいかんともしがたいリスクがある。あるいはぜんそくであるとか、慢性腎疾患を持っている子は、メリット・デメリットの比較でメリットが大きくなる」

「また、それぞれの事情、家庭の中にリスクの高い人がいるかどうか。高齢者はもちろん、基礎疾患のある人が同居しているかなども含めて、考えていただければ」

■1、2回目との違いは?

「3回接種することで、ある程度変異株にも対応しやすい。免疫機能ができる。新たにウイルスが外から来た時に、その時点で抗体の数が減っていたとしても、免疫記憶に基づいて新しい抗体を大急ぎで作る。その免疫記憶が、3回接種していれば、割と変異株に対しても対応できやすい」

■海外の状況は?

5~11歳のワクチン接種について、厚生労働省のサイトによると、海外ではアメリカやカナダ、フランス、イスラエルなどで、すべての小児に接種を推奨しています。また3回目接種は、アメリカとイスラエルですべての小児に推奨、ドイツでは、基礎疾患を持つ小児のみ推奨されていて、対応が分かれています。

(関西福祉大学・勝田吉彰教授)
「国によってそれぞれ。強制的ということは特にない。それぞれの人がメリット、デメリットを比較しながら接種をしている」

■迷ったら…

「メリットとデメリットの比較を。もう一つは流行状況。おそらく晩秋から冬にかけて感染者が多くなると思うが、岡山の流行がどうなりそうなのか。あとは同居している中にリスクの高い人がいるかどうか。その辺りが考える要素になる」