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2022.07.15

瀬戸芸夏会期を前に 大島で新作アートを報道公開 8月5日開幕【香川・高松市】

瀬戸内の12の島々と2つの港を舞台にした現代アートの祭典、瀬戸内国際芸術祭の夏会期が8月5日に開幕します。7月15日、会場の1つ「大島」で新作がひと足早く報道陣に公開されました。

高松港から船で約30分の「大島」。国立ハンセン病療養所大島青松園があり、島全体が入所者の生活の場となっています。

夏会期では、ハンセン病と島の歴史をテーマに、3つの新作を含む13の作品が展示されています。

(河野有紀記者)
「こちらが夏会期から登場する新作の1つで、声の楔という作品です」

今はまだ製作途中ですが、完成した作品では、島で生きてきた人たちの肉声を聞くことができます。

一方、「リングワンデルング」という作品です。リングワンデルングとは、ドイツ語で円を描くように同じ所をぐるぐる歩き回るという意味で、かつて若いハンセン病患者が自力で掘った道を、アーティストの鴻池朋子さんが作品として整備しました。

前回の瀬戸芸でも展示されていましたが、今回は新たに、海に続く石段を加えました。

(「リングワンデリング」作者 鴻池朋子さん)
「円で生態系が閉じるというのは嘘っぽいなと思っていた。そこに、その人なりの抜け道があるのか、生きていくために重要なことだと思う」

風化させてはならない歴史を伝える作品の数々。瀬戸芸の夏会期は8月5日から始まります。