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一人焼き肉を楽しみながら「肉々しい」という表現について考えてみる

2026.05.05

「肉々しい」という言葉。元々は存在しない日本語で俗語の類ですので私は使いませんが、魅惑的ではあります。

休日に妻も子供も朝から外出していたので、近所の焼肉店で一人焼き肉ランチを楽しみました。

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ダイエット中ではありますが、急遽「チートデー(減量中に計画的に設ける高カロリーの食事を摂取しても良い日)」とし、「ちーとなら、ぎょーさん食うてもええでー(少しくらいたくさん食べても良いよ)」と心の中で言い訳して、ジュージューと音を立てながら焼けるタンやカルビやホルモンを満喫しました。

もちろんビールを飲みながらですが、我慢できずにライスも注文。すりおろしニンニクをたっぷり入れた味噌ダレに少し焦げたプルンプルンのホルモンをしっかりくぐらせ、熱々白ご飯の上でバウンド。そのまま腕白にかき込みます。辛かったダイエットの記憶がちらりと頭をよぎりましたが、ホルモンの脂とともに流し去ります。ちーとばぁじゃけぇ、欲望の赴くままに食わせてや!


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ところで、グルメ番組などでタレントさんやリポーターがお肉を食べた後にいわゆる「食リポ」をする際、「肉々しい」という表現を使うことがかなり一般的になってきました。いつ、誰が使い始めたのかは定かではありませんが、私がアナウンサーになった四半世紀前にはこの表現を耳にすることがなかったので、ここ10年くらいで急速に広まった言い方、造語・俗語ではないかと思います。
しっかりした歯応えや肉の香り・旨みが強く感じられる時などによく用いられていますね。

言葉は進化するものですので、日々新しい単語や表現が生まれていますが、「アナウンサーは言葉に対して保守的であれ」と教わった私などは、こうした新しい言葉を積極的に使うことについてはためらいがあります。今のところ、後輩たちにも使わないように指示しています。「ボリューミー」と同じですね。


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ただこの「肉々しい」という表現、例えば、ずっしりとしたステーキの質感や肉汁あふれるハンバーグ、噛みごたえのある肉の塊を頬張っている様子などを表現するのに、言い得て妙だなとも感じます。「肉」を重ねている字面のせいでしょうか。同じ名詞を繰り返すことによる言葉の響きの心地良さ故でしょうか。なおかつその名詞「にく」を発話する際の口の動きがまさに奥歯で肉を噛み締める時に似ていて、幸福感を想起させるからでしょうか。とにかく巧い造語だなぁとは思います。


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厚切りカルビを頬張った後、小声でボソッとつぶやいてみました。



「・・・肉々・・・しい・・・」


いや!いかんいかん、職業倫理に反する!! 口にしてはならない禁断の呪文を唱えてしまったかのよう。何じゃこの背徳感。ダイエット中の焼き肉以上の背徳感です。


絶対に認められない表現ですが、かなり魅惑的です。 「肉々しい」、「肉々しい」、「肉々しい」・・・・・。



憎々しい!

(これは昔からあります)