私は夕方のニュース番組「OHK LiveNews」のキャスターを務めていますが、
その一方で、5月下旬放送予定のドキュメンタリー番組の制作に取り組んでいます。
現場にカメラマンと取材に行き、メモにまとめて整理するほか、
構成作家と相談して構成を考えたり、編集作業をするなどしています。
番組を共に担当する20代の若手カメラマンと、
「ああでもない、こうでもない」と悩みながら、試行錯誤の日々を送っています。
今年入社6年目を迎えますが、私にとって初めての大きな挑戦です。

テーマは刑務所の高齢化問題。

「刑務所は社会の鏡」といわれていますが、一般社会同様、刑務所内でも今、受刑者の高齢化が大きな問題となっています。
取材のため、特別に許可を頂き、私は岡山刑務所の塀の中に何度も足を運びました。
そこで目にしたのは、認知症で自分の番号が言えない受刑者、
また高齢受刑者が別の高齢受刑者のおむつを替えるといった光景です。

　贖罪（しょくざい）や更生、社会復帰を目指す場所で、今、何が起きているのか。

刑務所運営で浮かび上がる課題や、贖罪や更生の在り方を考えるべき時が来ていると感じています。
まだまだ悩みながら取材を続けます。

きまじめな岸下でした。