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2025.03.12

約1万頭の牛飼育…市街地に流入する笠岡湾干拓地の臭気対策 笠岡市が対策のロードマップ【岡山】

笠岡市は、畜産業が盛んな笠岡湾干拓地から発生する臭気対策について2027年度をめどにソフト・ハード両面で進めていく計画を公表しました。

(笠岡市 栗尾典子市長)
「今回のほとんどの施策について令和9年度(2027年度)末を目途としその状況を検証し必要に応じて継続する」

笠岡湾干拓地では畜産業が盛んで、16の農場で約1万頭の牛が飼育されていますが、牛ふんなどから発生する臭気が市街地に流れ込み大きな問題となっています。2024年4月に当選した栗尾市長が臭気対策を公約に掲げ、市は、8月に全庁的な対策チームを発足、臭気を軽減する方策などを検討してきました。

3月12日に公表された臭気対策のロードマップでは、AIを活用して臭気の発生を予想するアプリを開発したり、農場に臭いを吸着する特殊なシートの設置などを進めるほか、市民モニターにより臭いを可視化して効果を検証するなどし、2027年度をめどに臭気の軽減に効果をあげることを目指します。

また中長期的にはふん尿の処理施設設置の検討や、牛舎に使用する新たな資機材の研究などを挙げています。

(笠岡市 栗尾典子市長)
「臭いが全くなくなるということは無理だと思うが、窓を開けてさわやかに過ごすことができるというところを着地点にもっていきたい」

市は、臭気対策関連として新年度予算案に1240万円を計上していて、畜産農家と協力しながら干拓地の臭気軽減に取り組んでいくことにしています。