2024.11.20
【速報】瀬戸大橋上約6時間立ち往生の列車 渡り板見つからず乗客救出約2時間遅れる JR四国【香川】
JR四国は11月20日、10日に本州と四国を結ぶ瀬戸大橋上で約150人を乗せた快速マリンライナー(高松~岡山)が立ち往生したトラブルで、列車の乗客を救済列車に移動させるための非常用渡り板が見つからず、香川側の駅から手配したため、乗客の救出が2時間遅れていたことを明らかにしました。
使用するはずだった非常用渡り板が岡山県の児島駅で見つからず、香川県の坂出駅から非常用渡り板を移動させるのに約2時間かかり、その結果、救済列車出発まで時間を要することになったとしています。
渡り板が見つからなかったことについてJR四国は、配置場所を変更した際、マニュアルが修正できていなかったことが原因としていて、非常用渡り板は後日、児島駅の別の場所で保管されていたことが分かりました。
同社は20日、橋上で約6時間立ち往生した快速マリンライナー10号の運転士や車掌計3人の申告内容も明らかにしました。
当時、列車には運転士と車掌の2人と、JR西日本との境界駅、児島駅に移動中の運転士1人の計3人が乗っていました。発表された事故当時の状況は以下の通りです。
(運転士)
・時速約80キロで惰行運転中、運転台の故障表示の点灯、電圧計OVを認め、直ちに緊急ブレーキを扱い、列車を緊急停車させた。
・停車後、指令へ報告を行っていたところ、乗客より4号車車内で煙が出ているとの申告を受け、車掌と同乗していた運転士に報告の上、直ちに現場に急行した。
(車掌)
・最後部車両乗務員室で児島駅到着放送の準備を行っていたところ、車両天井付近から「ゴンッ、ゴンッ、ゴンッ」との異音及び車両後方の架線のゆるみを認め、直ちに非常ブレーキを扱うとともに、乗客に緊急停車する旨の報告を行った。
・停車後、運転士から4号車の発煙の連絡を受け、現場に急行したところ、車内にモヤがかかっており、天井あたりからの煙を認めた。
・4号車に乗客がいないことを確認、運転士2人と協力し、念のため3、5号車の乗客を1、2号車、6、7号車へ避難誘導した。その後、4号車車内の煙は収まる。
(停車中の状況)
・架線の断線により車両への電源供給ができない状態に。最低限の電源を確保しておくため、車両用バッテリーの電源を切っていた。
・室内灯は消灯していたが、昼間時間帯で乗客からの申告などはなかった。
・車内空調は停止していたが、車内温度に関して乗客からの申告などはなかった。
・放送機器が使用できないため、車内巡回のうえ、直接乗客に情報などを伝えた。
・1号車の真空式トイレは汚物の吸引ができない状態のため、使用可能な4、6号車の循環式トイレを案内した。
・乗客は常時落ち着いており、救済列車への乗り換えの際も、スムーズに行動いただくなど、協力いただいた。乗客から「お疲れ様」などのねぎらいの言葉を多くいただいた。
【当時の状況】JR四国 発表資料より作成
当時、乗客救済のため3つの案が検討されました。
1、香川・宇多津駅から救援列車を運転し、故障車両と併結し駅に収容
→検討中止 上り線走行不能のため
2、徒歩+救済バスで救済する(近くの坂出市櫃石島に大型バスを用意)
→検討中止 徒歩での避難が必要、バス確保が困難、3の案が実現可能 など理由
3、下り線で児島駅から救済列車を運転し乗客を救済
→実施決定
午前
7時34分 事故発生
7時37分 事故発生確認・上下線列車抑止完了
7時45分 マリンライナー10号の自走不能を確認
※上記1の案を検討開始
8時9分 電気係員が現地に向け出発 39分に現地到着
8時44分 断線など確認
8時50分 社内対策本部設置
9時20分 上り線 列車走行不能を確認
※上記1の案を検討中止し、上記2の案を検討
9時30分 下り線 列車走行可能を確認
※上記3の案を検討
児島→現地→坂出・高松の運行も計画、並行して準備開始
9時40分 上記2の案検討中止 上記3の案の実施決定し、従業員を派遣
10時30分 JR西日本の提案で児島→現地→児島の計画に
岡山・児島駅配置の非常用渡り板(横付けした列車に乗客を移動させるための板)が見つからなかったため、香川・坂出駅から運搬することに。
午後
0時30分 非常用渡り板が児島駅に到着
0時49分 救済列車が児島駅を発車
0時59分 救済列車が現地到着
1時29分 乗客の乗り換え完了
2時15分 救済列車が児島駅に到着
トラブルの原因は現在も調査中で、今後、鉄道総合技術研究所などの協力も得ながら、原因を究明し、再発防止に努めたいとしています。
使用するはずだった非常用渡り板が岡山県の児島駅で見つからず、香川県の坂出駅から非常用渡り板を移動させるのに約2時間かかり、その結果、救済列車出発まで時間を要することになったとしています。
渡り板が見つからなかったことについてJR四国は、配置場所を変更した際、マニュアルが修正できていなかったことが原因としていて、非常用渡り板は後日、児島駅の別の場所で保管されていたことが分かりました。
同社は20日、橋上で約6時間立ち往生した快速マリンライナー10号の運転士や車掌計3人の申告内容も明らかにしました。
当時、列車には運転士と車掌の2人と、JR西日本との境界駅、児島駅に移動中の運転士1人の計3人が乗っていました。発表された事故当時の状況は以下の通りです。
(運転士)
・時速約80キロで惰行運転中、運転台の故障表示の点灯、電圧計OVを認め、直ちに緊急ブレーキを扱い、列車を緊急停車させた。
・停車後、指令へ報告を行っていたところ、乗客より4号車車内で煙が出ているとの申告を受け、車掌と同乗していた運転士に報告の上、直ちに現場に急行した。
(車掌)
・最後部車両乗務員室で児島駅到着放送の準備を行っていたところ、車両天井付近から「ゴンッ、ゴンッ、ゴンッ」との異音及び車両後方の架線のゆるみを認め、直ちに非常ブレーキを扱うとともに、乗客に緊急停車する旨の報告を行った。
・停車後、運転士から4号車の発煙の連絡を受け、現場に急行したところ、車内にモヤがかかっており、天井あたりからの煙を認めた。
・4号車に乗客がいないことを確認、運転士2人と協力し、念のため3、5号車の乗客を1、2号車、6、7号車へ避難誘導した。その後、4号車車内の煙は収まる。
(停車中の状況)
・架線の断線により車両への電源供給ができない状態に。最低限の電源を確保しておくため、車両用バッテリーの電源を切っていた。
・室内灯は消灯していたが、昼間時間帯で乗客からの申告などはなかった。
・車内空調は停止していたが、車内温度に関して乗客からの申告などはなかった。
・放送機器が使用できないため、車内巡回のうえ、直接乗客に情報などを伝えた。
・1号車の真空式トイレは汚物の吸引ができない状態のため、使用可能な4、6号車の循環式トイレを案内した。
・乗客は常時落ち着いており、救済列車への乗り換えの際も、スムーズに行動いただくなど、協力いただいた。乗客から「お疲れ様」などのねぎらいの言葉を多くいただいた。
【当時の状況】JR四国 発表資料より作成
当時、乗客救済のため3つの案が検討されました。
1、香川・宇多津駅から救援列車を運転し、故障車両と併結し駅に収容
→検討中止 上り線走行不能のため
2、徒歩+救済バスで救済する(近くの坂出市櫃石島に大型バスを用意)
→検討中止 徒歩での避難が必要、バス確保が困難、3の案が実現可能 など理由
3、下り線で児島駅から救済列車を運転し乗客を救済
→実施決定
午前
7時34分 事故発生
7時37分 事故発生確認・上下線列車抑止完了
7時45分 マリンライナー10号の自走不能を確認
※上記1の案を検討開始
8時9分 電気係員が現地に向け出発 39分に現地到着
8時44分 断線など確認
8時50分 社内対策本部設置
9時20分 上り線 列車走行不能を確認
※上記1の案を検討中止し、上記2の案を検討
9時30分 下り線 列車走行可能を確認
※上記3の案を検討
児島→現地→坂出・高松の運行も計画、並行して準備開始
9時40分 上記2の案検討中止 上記3の案の実施決定し、従業員を派遣
10時30分 JR西日本の提案で児島→現地→児島の計画に
岡山・児島駅配置の非常用渡り板(横付けした列車に乗客を移動させるための板)が見つからなかったため、香川・坂出駅から運搬することに。
午後
0時30分 非常用渡り板が児島駅に到着
0時49分 救済列車が児島駅を発車
0時59分 救済列車が現地到着
1時29分 乗客の乗り換え完了
2時15分 救済列車が児島駅に到着
トラブルの原因は現在も調査中で、今後、鉄道総合技術研究所などの協力も得ながら、原因を究明し、再発防止に努めたいとしています。