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2024.11.08

【教えて!防災さん】第10回 11月5日は「津波防災の日」3つの“キーワード”を意識して備えよう

イオンモール岡山(岡山市北区)の館内放送「haremachiTV(ハレマチテレビ)」で、備えの基本を学ぶ番組「教えて!防災さん」。番組を一緒に進めてくれるのはOHKの防災士、小林さんです。
(聞き手 ハレマチTVMC:川井満凧さん)

(OHK・小林宏典防災士)
「よろしくお願いします。突然ですが、11月5日は防災にとってぜひ意識したい日なんですが、何の日かご存じですか?

Q:何の日でしょう、なかなかイメージが沸かないのですが。

「11月5日は「津波防災の日」と言いまして、東日本大震災をきっかけに制定されました。江戸時代に南海トラフ地震が発生した日にちなんでいまして津波についての防災意識を高めてもらうきっかけにする日なんですよ」

・・・なるほど。津波と言えば東日本大震災が記憶に残っています。また2024年1月の能登地震でも津波による被害が出ましたからそれが記憶に新しいですね。

「近い将来懸念される南海トラフ地震では瀬戸内海でも津波が押し寄せる予想ですから、津波のことを知って備えることが大切ですね。そこで、まずは津波の特徴をキーワードにしましたのでフリップをご覧ください」

・・・「速い」「強い」「長い」とありますが、では一つずつ解説をお願いできますか?まずは「速い」ですが、これは津波のスピードのことですか?

「その通りです。津波のスピードです。陸地に近づくほど遅くはなるんですが、それでも深さ10メートルの海岸の近くでは時速36キロにもなるんです。自動車並みのスピードなんですよ。どうですか?逃げ切れそうですか?」

・・・そんなに速いんですか?津波が来るのを確認してから逃げていては到底間に合わない速さですね。

「そうですよね。ですから津波が到達する前に避難するのが基本なんですよ」

・・・分かりました。では次の「強い」。これはどういう意味ですか?

「はい。「強い」というのは津波の力のことです。津波は通常の波と違って、水の分厚い壁が迫ってくるようなものですので、例え高さ50センチメートルの津波と言えども大人は立っていられません。女性や子供ですと20センチメートルでも流されるといわれています。

・・・水の壁がすごいスピードで迫ってくるんですもんね、高くなくても十分危険なんですね。大分、津波の怖さのイメージが沸いてきました。では最後の「長い」、これはどういう意味でしょうか?

「はい。これは津波の影響が続く長さです。津波は繰り返し何度もやってきます。そして第2波、第3波の方が波が高くなることもありますから、津波が到達したからと言って油断せず避難解除の情報が出るまで警戒することが大切です」

・・・安全になるまで危険な場所に近づかない、ということですね。

「その通りです。3つのキーワードを通じて津波の怖さが分かってもらえたかと思いますが、対策は海の近くで大きな揺れを感じたら躊躇せず避難する、そして影響が収まるまで安全な場所で過ごす。これに尽きます」

・・・分かりました。いつ地震があるか分かりませんから、「津波防災の日」をきっかけにして津波を自分のこととして考えるようにしたいですね。