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2024.02.12

商店街の真ん中で長年時を刻む…間もなく姿消す岡山・表町の時計台 別れ惜しむ人たちの思いは【岡山】

岡山市中心部の商店街のシンボルとして長年、親しまれてきた時計台が周辺の開発に伴って撤去されることになりました。市民らが別れを惜しんでいます。

(報告 三竿雅義 記者)
「3連休最終日、来週なくなるこちらの時計台の最後の様子を見ようと朝から大勢の人が訪れています」

表町商店街の南、アーケードが交差する場所にたたずむ時計台。幅広い世代が訪れ、スマートフォンやカメラで街のシンボルを撮影していました。

(訪れた人は)
「淋しいです」
「昔からあるものがなくなるのは淋しい感じがする」
「別の方法で残す方法とか岡山駅の噴水もなくなると聞いて象徴となるものがなくなると聞き名残惜しい」

時計台は名残を惜しむメッセージで埋まっていて、12日はこんな人も。

(小学生のころ近くに住んでいた女性)
「どこか行く時に時計台を曲がったところだよ、とか常に目印にして使っていました。残しておいて欲しいと思った」

時を刻みながら、人をつないできた時計台。近くに岡山芸術創造劇場ハレノワが開業したことを受けイベントスペースとして生まれ変わるため惜しまれつつ、2月21日に撤去されます。

近くの文具店のソバラ屋は1832年が創業で、当時はおしろいなど化粧品を販売していました。店を営む矢部久智さんに昔の話を聞きました。

(ソバラ屋 矢部久智社長)
「これが時計台に関する写真で町内の集会所から持ってきた」

1928年に時計台はありませんが、1960年には今とは違う時計台が確認できます。

(ソバラ屋 矢部久智社長)
「これを見てもらったら今の時計とは違う前身の時計台になる。写真では切れているが多分、この上に時計があった記憶があるという話を聞く」

そして1971年の写真には今の形の時計台が写っていてその頃からあったと見られています。このエリアの商店街振興組合で理事長を務める矢部さんは撤去を惜しみつつも新たな交流拠点となるよう期待を寄せています。

(ソバラ屋 矢部久智社長)
「ハレノワができたことによってハレノワと表町をつなぐ場所だったり市民と表町をつなぐ場所、ここで演じるパフォーマーと市民をつなぐ場所にし、新たな意味でワクワクする場所にしたい」

時計台の撤去は2月20日からで新しいイベントスペースが完成するのは3月下旬の予定です。