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2023.03.09

“出会いから子育てまで” 幅広いメニューで「出生率アップ」目指す 岡山県新年度当初予算案【岡山】

岡山県の2023年度当初予算案から、注目の事業を紹介するシリーズ。今回は、伊原木知事が新たに県政の柱に位置付けた「少子化対策」です。出会いから子育てまで、幅広いメニューで出生率アップを目指します。

年齢や職業、趣味など、求める条件を入力すると、それに合う相手のリストが表示されます。岡山県の「おかやま出会い・結婚サポートセンター」が運営する、「おかやま縁むすびネット」です。2月末までに、215組の結婚のきっかけになってきました。

(7~8組を仲介した結びすと友田真里子さん)
「少しでも協力できて引合せが うまくいってマッチングできれば。出生率が上がればいいというのもあるが 2人が幸せになるのが一番」

プロフィールを見て、会ってみたいと思ったら、マッチングをサポートする「結びすと」の仲介を受けて、引き合わせに進みます。そしてお互いの意思が合えば、晴れて交際スタートです。

(新田俊介記者)
「出会いの機会を生むこのサービス。県は新年度、会員数の増加に向け、予算を投下します」

それが、2年間で1万円必要な登録料の補助です。予算の要求段階では半額の補助としていましたが、知事査定で財源を積み増し、無料化することに決めました。

この事業を含め、県は2023年度、「少子化対策総合推進事業」と銘打ち、出会いから結婚、出産、子育てまで、切れ目なく支援する14の事業に、約16億900万円を計上しました。

子育てでは、小学6年生までの子供を持つ世帯が、協賛店などで特典を受けられる「ももっこカード」の利用促進を目指し、アプリ化する事業を立ち上げます。

(岡山県 伊原木隆太知事)
「少子化対策がきちんとできずに今の少子化を許してしまうと、人口がどんどんそれぞれの地域で減る中で、打つ手が限られてしまう。将来に向けて、今やらなければいけないことを先頭に立ってやっていくんだ」

一方で、国が2月末に発表した人口動態統計の速報によると、2022年1年間の岡山県内の出生数は1万2818人。12年連続の減少で、30年前と比べると約3割減るなど、厳しい状況は続いています。

(岡山県子ども未来課 金平陽子課長)
「社会全体、企業、NPOを含めて、子育てを応援する気運の醸成をこれからは図っていきたいと考えている」

新たに県政の柱と位置付けた少子化対策は、局面の打開につながるのか。県の実行力が問われます。