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2023.03.08

“不確実”と向き合う…南海トラフ地震で最も警戒が必要な「半割れ」とは?【備えのツボ 岡山・香川】

備えの基本を押さえて防災力アップをめざす備えのツボは、東日本大震災12年にあわせ、南海トラフ地震臨時情報についてお伝えしています。103回目は、最も警戒が必要なケースを考えます。

(防災士 小林宏典記者)
「気象庁が発表する『南海トラフ地震臨時情報』で最も警戒が必要なのが、想定震源域の半分で巨大地震が起きるケース、『半割れ』です」

■半割れのリアル
ツボ1
気象庁は、南海トラフの想定震源域の片方でマグニチュード8以上の地震が起きたケースを「半割れ」と呼び、「巨大地震警戒」という臨時情報を発表します。
ツボ2
連動して起きる地震に警戒を促すのが狙いで、津波からの避難が間に合わない地域には、1週間の事前避難を呼びかけます。

■不確実と向き合う

「半割れ」への警戒は、過去の南海トラフ巨大地震での教訓を元にしています。南海トラフ巨大地震は、これまでに大体90年から150年の周期で繰り返し起きています。

終戦前後に起きた前回、江戸末期の前々回とも「半割れ」で、先に東海地方、その後、西日本で連動して地震が発生ましたが、問題はその時間差です。前回は2年後、前々回は32時間後で大きな幅があります。
ツボ3
「巨大地震警戒」の臨時情報が出され、1週間、事前避難して警戒したとしても、その期間に次の地震が起きるとは限らず、社会生活を維持しながら備えることがますます重要になります。
ツボ4
今回、OHKアプリとウェブで、南海トラフ巨大地震の備えで重視することを3つ聞きました。最も多かったのが「食料・水の備蓄」、そして「避難場所の確認」、「家族との連絡方法を決める」と被災後を見据えた備えが上位にきました。

一方、「建物の耐震化」や「家具の固定」といった命を守るための備えは、順位が低くなりました。

そこで押さえてほしい備えのツボはこちら。
ツボ5
不確実な情報の中で警戒を続けるには、日常の備えを底上げすることが重要です。自分に足りない備えはないか、改めてチェックしてみてください。