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2023.01.19

救急搬送先が決まらない…コロナ感染拡大でひっ迫する医療 病床は「連日満床」【岡山・香川】

新型コロナの感染拡大で岡山・香川の病床使用率は高止まりが続いています。ひっ迫する医療現場では救急搬送の受け入れが困難なケースが増加しています。岡山市の医療機関を取材しました。
医療1
午前11時前、救急患者の受け入れ要請が来ました。
医療2
岡山市東区の基幹病院、岡山西大寺病院です。

運ばれてきた80代の男性は脱水などの症状とみられていましたが…
医療3
抗原検査で陽性と分かり、新型コロナの患者用のベッドに入院することになりました。これで、この病院の4つのベッドは、満床になりました。

(岡山西大寺病院・小林直哉理事長)
「コロナ病床はほぼ毎日満床。通常医療が行えなくなれば、受け入れる患者を減らさないと 医療の質が落ちる」
医療4
岡山市消防局によりますと、1月15日までの1週間に救急車の到着後も搬送先が決まらない救急搬送困難事案は77件あり、1週間あたりの件数は、4週連続で過去最多を更新しました。
医療5
この病院では12月下旬以降、職員の感染や院内クラスターなどで救急搬送の要請を半数近く断らざるを得ない状況です。

一般病棟にも多くの新型コロナ患者が入院するなど、通常医療の患者の入院も制限しているといいます。
医療6
(岡山西大寺病院・小林直哉理事長)
「限界はみんな到達していて、音を立てることなく 崩壊していくような状況」
医療7
岡山県内の感染状況のレベル判断は依然、上から2番目に深刻なレベル3。県は医療機関の受診は可能な限り平日の日中に行うことや、重症化リスクのない13歳から64歳の人は、抗原検査キットによる自己検査を行うなどして、医療ひっ迫の軽減に協力してほしいと呼びかけています。