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春高バレー3連覇のかかる就実高校 不安やプレッシャーと戦い… もう一度全国の頂点へ【岡山・岡山市】

2022.11.18

春高バレー3連覇のかかる就実高校 不安やプレッシャーと戦い… もう一度全国の頂点へ【岡山・岡山市】

春の高校バレー、全日本バレーボール高等学校選手権岡山県大会で、女子は就実高校が46回目の出場を決めました。春高3連覇の期待がかかる就実。2022年のチームは…。

9年連続46回目の春高出場を決めた、就実高校女子バレーボール部。部員は25人。優勝を決めた翌日から通常練習を始めました。その理由は…

前回、深澤ツインズ要する就実は、春高2連覇の偉業を達成。もう一度、日本一になるために…。2022年のチームは、全日本中学校バレーボール大会で優秀選手に選ばれた2人の選手が攻撃の軸です。

埼玉県越谷市の栄進中学出身で、177センチの長身・福村心優美選手は、高い打点から放つパワフルなスパイクが武器。

(福村心優美選手)
「1年生だからといって甘えてはダメだと。今まで色々と経験してきてコートに入ったら学年とか関係ないし、拾ってつないで最後は自分がしっかり決め切るというか今のチームのバレースタイルだと思うので、それをこれからも継続してやっていきたい」

就実中学出身の高橋凪選手は、167センチと小柄ながら、最高到達点288センチとジャンプ力を生かしたコースを打ち分けるスパイクが持ち味です。

(高橋凪選手)
「背の高い選手のブロックなどがついてくると思うが、それにひるまずブロックアウトなどをして点を取れるように頑張っていきたい」

1年生エースを生かした攻撃を組み立てるのが、セッターでキャプテンの岩本沙希選手です。春高連覇も経験したチームの精神的柱です。兄の大吾さんも市立尼崎でインターハイを制し現在、早稲田大学で主将を務めています。

(岩本沙希主将)
「最後勝ち切る力というのを身に付けないといけないので、そこは3年生や自分が中心にチーム内に声をかけてやっている」

新チームになってから、相手以外に「連覇」というプレッシャーとも戦ってきた就実メンバー。ここまでは決して順風満帆な道のりではありませんでした。

2022年7月の四国インターハイ。ベスト8をかけた八王子実践との試合。ファイナルセットで24対22とマッチポイントを迎えますが…あと1点が取れずまさかの逆転負け。西畑監督も改めて勝つことの難しさを痛感したと言います。

(西畑美希監督)
「マッチポイントを取ってからのその1点が取れなかったということで、本当に1点の重みを改めて感じる試合だった」

岩本キャプテンは、練習日誌でインターハイの敗戦をこう振り返っています。

「プレッシャーを背負うのは1年生ではなく私たち。ピリついた空気でやること」

強いチームを作るには、上級生が必死な姿を見せ引っ張ることが必要。岩本キャプテンはメンバーに意識改革を促しました。

(岩本沙希主将)
「チャンスボールとか、基本のプレーも自分たちのものにしていかないと。全国とかは強打も打ってくるけど、そういうボールを大事にしないと勝てないと思うから、そこしっかりやろう。通用するスパイクしっかり打って」

”派手さよりも堅実なプレー”就実の合言葉です。インターハイ後、レシーブ・ブロック・サーブの基本練習に多くの時間を割き、強化してきました。地味な練習こそ「心が鍛えられる」。「勝利への執念」も強くなった就実は、春高・インターハイと並ぶ3大大会の一つ「国体」で準優勝に輝きます。

(西畑美希監督)
「深澤という大エースが抜けてから、不安が選手にあったと思う。でも国体で運良く決勝戦まで行かせてもらって、私達もやればできるんだという、また日本一が狙えるのではないかということを選手が感じて、すごく自信になったと思う」

県大会では、3年生の高濱、光森、2年生の岡崎など、個々がしっかりと結果を残しチーム内ではレギュラー争いが一層激しくなりました。

本戦までは1カ月半。今後も「基本練習」に時間を割き、調整を続けていきます。

(岩本沙希主将)
「インターハイや国体の悔しさを全部ぶつけて、たくさんの方々への感謝の気持ちを忘れずに、1本1本大切にして日本一を取りたいと思う」

(西畑美希監督)
「怖がらずに攻めるということ、私たちがいつもやっているプレーができたらいいと思う。3連覇目指して頑張りたい」