岡山県の伊原木知事の後援会が、２０２０年、父親から複数の政治団体を経由し、実質的に法律の上限を超える８５０万円の寄付を受け取った疑いがあることが分かりました。

（岡山県　伊原木隆太知事）
「報告は受けるわけだが、私自身きちんと把握できていることではなかった」

収支報告書によりますと、政治団体の「いばらぎ隆太後援会」は、２０２０年、知事の父親の一衛さんから１００万円の寄付を受けたほか、他の５つの政治団体から１５０万円ずつ寄付を受けていました。

金の流れを見ると、一衛さんが、その５つの政治団体に１５０万円ずつ寄付をしていて、実質的に、一衛さんから合わせて８５０万円の寄付を受ける形となっています。

政治資金規正法では、１つの政治団体が、１人の個人から受け取れる寄付の上限は１５０万円と定められていて、その上限を超えていることになります。

政治資金に詳しい専門家は、こう指摘します。

（神戸学院大学法学部　上脇博之教授）
「(個人が)150万円を超える寄付を、1つの政治団体に行うこと自体が、政治資金規正法で禁止されているので、これに抵触する可能性が極めて高い。どう考えても偶然に寄付が 行われているとは考えられない。すべて公にして、説明責任を果たす必要がありそう」

（岡山県　伊原木隆太知事）
「(Q知事ご自身で説明いただけますか？) 事実確認ができていないので、できるだけ早く事実確認して、説明させていただきたい」

伊原木知事は再度、説明の場を設けるとしています。