2021.09.13
東京パラ開会式で聖火ランナー 岡山市の全盲の男性 その思いは世界に…【岡山】
熱戦が続く東京パラリンピック、8月24日の開会式で、岡山市の全盲の男性が聖火ランナーをつとめました。
男性が、大舞台で世界の子供たちへ伝えたかったメッセージとは…
*聖火トーチを持ちながら…
(竹内昌彦さん)
「目の見えない人のために付けたポッチ」 (竹内昌彦さん)
「引っ付けてもいいんだけど、近づくと頭に火が髪の毛についてもいけないから、こう!」 *東京パラリンピック開会式の様子
「元視覚障害者卓球選手、1964年東京大会金メダル、竹内昌彦さん」
岡山市の竹内昌彦さんは、岡山盲学校の元教頭です。
東京パラリンピックの開会式で、聖火ランナーの大役をつとめました。
竹内さんは、岡山盲学校高等部に在学中の1964年、東京大会に出場し、視覚障害者卓球で金メダルを獲得しました。
今回、57年の時を経て、再び大舞台に立ったのです。
(竹内昌彦さん)
「やっぱり緊張しましたね。無事にうまくやれるかなと。ちゃんときっちりやりたい。世界中が見てますからね」 「妻が後ろから誘導している手の信号、つまずかないように足を少し上げて歩く、そのことに神経を使った」 竹内さんは、盲学校を退職した後、各地で頼まれる講演会の謝礼金をためて、モンゴルや中央アジアのキルギスに、盲学校や職業訓練施設を建設してきました。 その活動の中で、お金さえあれば、目の治療ができる子供たちがたくさんいることを知りました。
(竹内昌彦さん)
「目が治るという言葉は衝撃だった。治療して治る目なら治してあげたい」 2017年に立ち上げた認定NPO法人、「ヒカリカナタ基金」。竹内さんは、アジアの途上国の子供たちのために、目の治療費を支援する活動を始めました。 ミャンマーに住むピピちゃんは、3年前に手術を受けました。 (医師とピピちゃんのやりとり)
「目を開けてごらん」「怖いよ」 「これは何本かな?」「5本」
(ピピちゃんの祖母)
「きょうピピの未来に希望が持てました」 5年に及ぶ活動で、キルギスやカンボジア、ネパールなど、6カ国で380人の子供たちの目が見えるようになりました。
コロナ禍でも、現地で手術は続けられていました。ある国を除いては…。
(竹内昌彦さん)
「ミャンマーという国は順調にいっていたのにね。ピシャッと止まりました」 ピピちゃんのいるミャンマーは、2021年、軍がクーデターを起こしました。市民の抗議活動に対する弾圧が続き、犠牲者も出ています。 ヒカリカナタ基金が依頼しているミャンマーの医師は、見つかると拘束される恐れがあるため、姿を隠さなければならない状況だといいます。
(竹内昌彦さん)
「つまらない争い事はやめて、早くコロナをやっつけて、のびのびと自然の平和な地球に戻れという思いはありました」 竹内さんは、パラリンピックの聖火に、特別な思いを込めていました。
(竹内昌彦さん)
「可能なら、何人かの子供たちと手をつないで、トーチをもって入れたら良かったと思います」 目の治療を終えたアジアの子供たちを、東京に招待することはできませんでしたが、竹内さんの思いは、世界の子供たちの心に届いたはずです。
(竹内昌彦さん)
「ヒカリカナタ基金の名前が広まるように、火を高く、みんなこの火に集まってほしいと。この火をみんな見つめてくれと…」 竹内さんが掲げた聖火のトーチには、パラリンピックの理念となる4つの言葉が、英語の点字で記されています。 (竹内昌彦さん)
「勇気と強い意志とインスピレーション、平等に公平という意味合い。パラリンピックの4つの言葉」
竹内さんがヒカリを届けた子供たち…。その子供たちが目にするのは、明るく平和な未来でなければなりません。
男性が、大舞台で世界の子供たちへ伝えたかったメッセージとは…
*聖火トーチを持ちながら…
(竹内昌彦さん)
「目の見えない人のために付けたポッチ」 (竹内昌彦さん)
「引っ付けてもいいんだけど、近づくと頭に火が髪の毛についてもいけないから、こう!」 *東京パラリンピック開会式の様子
「元視覚障害者卓球選手、1964年東京大会金メダル、竹内昌彦さん」
岡山市の竹内昌彦さんは、岡山盲学校の元教頭です。
東京パラリンピックの開会式で、聖火ランナーの大役をつとめました。
竹内さんは、岡山盲学校高等部に在学中の1964年、東京大会に出場し、視覚障害者卓球で金メダルを獲得しました。
今回、57年の時を経て、再び大舞台に立ったのです。
(竹内昌彦さん)
「やっぱり緊張しましたね。無事にうまくやれるかなと。ちゃんときっちりやりたい。世界中が見てますからね」 「妻が後ろから誘導している手の信号、つまずかないように足を少し上げて歩く、そのことに神経を使った」 竹内さんは、盲学校を退職した後、各地で頼まれる講演会の謝礼金をためて、モンゴルや中央アジアのキルギスに、盲学校や職業訓練施設を建設してきました。 その活動の中で、お金さえあれば、目の治療ができる子供たちがたくさんいることを知りました。
(竹内昌彦さん)
「目が治るという言葉は衝撃だった。治療して治る目なら治してあげたい」 2017年に立ち上げた認定NPO法人、「ヒカリカナタ基金」。竹内さんは、アジアの途上国の子供たちのために、目の治療費を支援する活動を始めました。 ミャンマーに住むピピちゃんは、3年前に手術を受けました。 (医師とピピちゃんのやりとり)
「目を開けてごらん」「怖いよ」 「これは何本かな?」「5本」
(ピピちゃんの祖母)
「きょうピピの未来に希望が持てました」 5年に及ぶ活動で、キルギスやカンボジア、ネパールなど、6カ国で380人の子供たちの目が見えるようになりました。
コロナ禍でも、現地で手術は続けられていました。ある国を除いては…。
(竹内昌彦さん)
「ミャンマーという国は順調にいっていたのにね。ピシャッと止まりました」 ピピちゃんのいるミャンマーは、2021年、軍がクーデターを起こしました。市民の抗議活動に対する弾圧が続き、犠牲者も出ています。 ヒカリカナタ基金が依頼しているミャンマーの医師は、見つかると拘束される恐れがあるため、姿を隠さなければならない状況だといいます。
(竹内昌彦さん)
「つまらない争い事はやめて、早くコロナをやっつけて、のびのびと自然の平和な地球に戻れという思いはありました」 竹内さんは、パラリンピックの聖火に、特別な思いを込めていました。
(竹内昌彦さん)
「可能なら、何人かの子供たちと手をつないで、トーチをもって入れたら良かったと思います」 目の治療を終えたアジアの子供たちを、東京に招待することはできませんでしたが、竹内さんの思いは、世界の子供たちの心に届いたはずです。
(竹内昌彦さん)
「ヒカリカナタ基金の名前が広まるように、火を高く、みんなこの火に集まってほしいと。この火をみんな見つめてくれと…」 竹内さんが掲げた聖火のトーチには、パラリンピックの理念となる4つの言葉が、英語の点字で記されています。 (竹内昌彦さん)
「勇気と強い意志とインスピレーション、平等に公平という意味合い。パラリンピックの4つの言葉」
竹内さんがヒカリを届けた子供たち…。その子供たちが目にするのは、明るく平和な未来でなければなりません。