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強制隔離の歴史を後世へ ハンセン病患者の住まいだった「十坪住宅」を復元修復し公開【岡山・瀬戸内市】

2021.07.24

強制隔離の歴史を後世へ ハンセン病患者の住まいだった「十坪住宅」を復元修復し公開【岡山・瀬戸内市】

瀬戸内市の国立ハンセン病療養所長島愛生園で当時の患者の住まいだった「十坪住宅」の修復保存が完了し、新型コロナの影響による延期を経て、報道陣に公開されました。

十坪住宅は長島愛生園が1930年の開園翌年から定員を超えてハンセン病患者の収容を進め、患者の住居が不足したため国民の寄付などで建てた建坪10坪の住宅です。
6畳2間に夫婦二組や10畳一間に独身患者6人などが入り、劣悪な環境で生活していたとされています。
ハンセン病患者の強制隔離を象徴する建物として長く後世に残そうと、ボランティア団体「ゆいの会」が6年前から募金やクラウドファンディングで資金を集め、屋根の葺き替えや壁の修復などを進めていました。
工事は去年10月に完了しましたが、新型コロナの影響で今年4月の公開予定が延期されていました。

(ハンセンボランティアゆいの会 近藤剛会長)
「人権侵害や公衆衛生の過ちを繰り返さないよう啓発の場にしたい」

ゆいの会では今後、ボランティアガイドを育成し、これまでのデジタル写真を映像化するなどして十坪住宅の事実と意義を後世に伝えていきたいとしています。