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「JR芸備線」協議開始 存続か?廃止か?地元は危機感強める【岡山・新見市】

2021.06.09

「JR芸備線」協議開始 存続か?廃止か?地元は危機感強める【岡山・新見市】

新見市と広島市を結ぶJR芸備線について、JR西日本と地元自治体が、今後の運行あり方を協議することになりました。

JRは、路線の存続、廃止は協議しないと話しますが、生活の足がどうなるのか?地元は危機感を強めています。

9日午前7時半頃、広島県境に近い、新見市の野馳駅です。

新見市との合併前は旧哲西町の中心部にも近く、地元の人によると平日朝7時台の列車には30人弱の利用客がいるといいます。

(地元の人)
「汽車しか病院に行く乗り物が無い。汽車がなくなったらどうしようという思い」「(無くなったら)不便としか言いようがない。親に迷惑がかかるので、ずっとあって欲しい」「少ないとはいっても子供はいるので、そういった人たちは不便になるので無くならない方がいい」

駅の利用客の多くが、新見市中心部の高校に通う生徒たちです。

新見高校の北校地、南校地の全校生徒454人のうち、53人が登下校時に芸備線を利用しています。

生徒たちの貴重な足が今後どうなるのか?鈴鹿貴久校長は、JRと岡山県、新見市との話し合いの行方を心配しています。

(鈴鹿貴久校長)
「与えられた条件の中で、皆さんこれまで工夫してきたし、今後も工夫していかないと…(芸備線が)残るならありがたいが…複雑な思い」

人口減少などを背景とした利用客の減少と、コロナ禍による経営悪化など、JR単独で路線を守るのが難しくなりつつある中、いかに地域の足を残すのか。

JRと地元自治体の話し合いは7月にも始まる予定で、住民の暮らしを置き去りにしない議論が求められます。