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不幸な命を減らせ!湯原温泉の旅館が始めた取り組みとは…【岡山・真庭市】

2020.11.24

不幸な命を減らせ!湯原温泉の旅館が始めた取り組みとは…【岡山・真庭市】

真庭市の旅館がちょっと変わった福利厚生を始め、従業員から好評を得ています。殺処分されるはずだった動物の命も助けるというその取り組みとは。

(八雲を呼ぶ)
「八雲、おいで」

少し怖がりな八雲、3歳。今ではすっかり馴染んだこの場所には、2020年3月にやってきました。ここは一般の住宅や動物の保護施設ではなく社員寮です。

ユニークな福利厚生を始めたのは真庭市の湯原温泉にある旅館、八景。
その内容は温泉には全く関係がなく、引き取ったイヌにかかるご飯代や注射代などほとんど全てのお金を補助することでした。

(従業員)
「仕事終わってこのイヌを見たら一気に気分が楽になる。(仕事が)終わった後の楽しみが増えた」

引き取った先は岡山市のNPO法人です。

「人に懐かない」などの理由で譲渡会に出せず、殺処分されるしかないイヌやネコを県動物愛護センターから引き取り、里親を見つける活動を続けています。そうした活動を知った八景の女将が、社会貢献や従業員のためにもなると、ユニークな福利厚生で引き取りを後押し。

これまでに3匹が引き取られました。

(八景 上塩浩子女将)
「疲れて帰ったときに待っててくれたらありがとうと思うし、これが福利厚生だというのであれば、会社としては全然このお金はもったいなくない」

NPO法人の活動や行政の努力もあって、県動物愛護センターで殺処分される動物は収容後に死んだケースなどを除き実質、ゼロの状態が続いています。そうした状態を民間企業の立場からもサポートするため八景は活動の広がりも期待しています。

(八景 上塩浩子女将)
「八景の小さな活動が他の企業や他の人たちに(広がってほしい)決して助けたっていう気はない。実は私たちが幸せにしてもらっている」

動物たちはもちろん、従業員の幸せにも繋がるこの取り組み。
不幸な命を減らすひとつの形になるかも知れません。