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コロナ禍乗り越え上演 坂手洋二さんに聞く演劇の魅力【岡山・岡山市】

2020.11.30

コロナ禍乗り越え上演 坂手洋二さんに聞く演劇の魅力【岡山・岡山市】

岡山市出身の劇作家、坂手洋二さんが率いる劇団の舞台が12月1日、岡山市で上演されます。コロナ禍で改めて感じた演劇の魅力、そして作品に込めた思いとは。

(岡山市出身の劇作家 坂手洋二さん)
「演劇はコロナの影響を直撃していますね。お客さんを入れてはいけない時期が何か月か、実際4~6月とあったわけですよね、こんなことは過去にありませんし」

岡山市出身の劇作家、坂手洋二さん。
例年とは違うコロナ禍で演劇の魅力を改めてかみしめています。

(坂手洋二さん)
「人と人が同じ場所を共有するということは貴重なもの、映像で配信したりする人も増えていますけれども、演劇やライブハウスは生が魅力で直にその場に居合わせることで生まれるものが非常に魅力的な表現ですから」

12月1日、上演されるのは坂手さん主宰の劇団・燐光群が演じる「拝啓天皇陛下様 前略総理大臣殿」。

岡山出身の小説家、棟田博さんの小説で1963年に映画化された「拝啓天皇陛下様」から着想を得た作品です。

(坂手洋二さん)
「(拝啓天皇陛下様は)舞台が岡山の歩兵第十連隊、今の県営グラウンドや岡山大学がある辺りの。あの辺りは練兵場だったんですね。そういう練兵場の歴史というかそこでの兵隊の生活を描いているのが半分くらいですので」

舞台は12月1日、午後7時から岡山市の市民文化ホールで開演。「拝啓天皇陛下様」の戦時中の世界が描かれ、その物語を愛読している官僚が、戦時中の時代に思いを馳せながら現代の生きにくさや宮仕えの辛さに耐えていく物語です。

(拝啓天皇陛下様 前略総理大臣殿)
「上から言われたことはNOとは言えない」

(坂手洋二さん)
「今の時代が自分のことさえよければいい人が増えすぎていて、誰も責任を取らないのが今の世の中ですから、その辺のことを批判すると言ったら大げさなのかもしれないですが」
「間違っていることは間違っていると言える世の中にしていきたい気持ちの中で昔の庶民たちは命じられて兵隊になってもいきいき生きていて、そういう人たちから見て恥ずかしくない世の中でありたいなと」