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「今年の夏は異常」約40年ぶりの少雨で農家苦悩【岡山】

2020.08.25

「今年の夏は異常」約40年ぶりの少雨で農家苦悩【岡山】

8月も残り1週間となりましたが、岡山市のこの8月、例年と少し違うところがありました。それはほとんど雨が降っていないこと。約40年ぶりの少雨に、農家が頭を抱えています。

お酒に…ラーメンに。そして、学校給食にも。独特の風味でひと際強い存在感を放つパクチー。岡山市北区の牧石地区は全国有数の生産地です。

生産者の植田さんは1年を通して栽培していて、今も収穫に追われている時期ですが、生育不良で葉が黄色くなっているものも。

(栽培農家 植田輝義さん)
「(露地栽培で)ここまで悪くなることはあまりなかったんで…今年(2020年)の夏はちょっと異常でしたね」

その原因は、晴れ続きの天気でした。岡山市で0.1ミリ以上の雨が降ったのは8月、これまでに1日の1日だけです。これまでの月の合計降水量0.5ミリは1983年以来の少なさで、2019年と比べるとなんと203分の1。長梅雨となった7月から一変しました。

植田さんは2020年からハウス栽培も始めましたが、露地栽培と比べると違いは一目瞭然。暑さに弱いパクチーの栽培には適度な水と適切な温度が欠かせず、この8月の影響をもろに受けました。他の野菜も同じく生産量が減ったようで、農林水産省がまとめた先週の野菜の価格は、高いものでは平年より2倍以上する野菜ももあります。

高品質とほのかな甘みで岡山産パクチーの需要が年々上がっている中での異常気象。植田さんは、暑さや日差しの影響を受けづらいハウス栽培を増やしてこの状況に対応しようとしています。

(栽培農家 植田輝義さん)
「美味しいパクチーを届けることが使命だと思ってますから、暑さにもコロナにも負けず頑張りたいです」

気象台によりますと岡山県は向こう1週間高気圧に覆われ晴れる日が多い見込みで、この日差しとの戦いはもう少し続きそうです。