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2度の逆境を乗り越え 高校最後の大会に挑む剣士

2020.08.07

2度の逆境を乗り越え 高校最後の大会に挑む剣士

玉島高校剣道部3年の小脇悠介(こわきゆうすけ)選手。明日から始まる岡山県高校総体の代替大会は高校生活の集大成として臨みます。

(小脇悠介選手)
「チームもしっかり盛り上がっていて、良い雰囲気で稽古ができている。このままいけば団体戦で優勝できる。」

今から4年前の2016年、玉島高校は地元・岡山で開催された中国インターハイに団体戦で初出場しました。当時中学2年の小脇選手は、チームの先鋒として活躍する兄の姿に感銘を受け、同じ高校に入学しました。ところが1年生になったおととし7月、最初の苦難が・・・。西日本豪雨に見舞われたのです。倉敷市真備町有井地区の自宅は1階が浸水。慣れ親しんだ地元一体が水に浸かる光景を目の当たりにしました。あまりの出来事にショックを隠せなかったという小脇選手ですが、そんな辛い時を支えてくれたのが〝剣道〟と〝仲間たち〟でした。

(小脇悠介選手)
「辛かったが、剣道部の仲間たちに励ましてもった。稽古することでモチベーションも上がり、またこれから頑張ろうと思えた。」
玉島剣道部③

その後はより一層、稽古に打ち込み、2年生になってからは団体戦で兄と同じ先鋒を任されるようになった小脇選手。去年11月、岡山県高校新人大会の団体戦で優勝すると、勢いそのままにチームは春の選抜大会への出場も決めました。しかしそこに2度目の苦難が訪れます。新型コロナウイルスです。未知のウイルスの影響で、春の選抜大会だけでなく、岡山で開かれるはずだった高校最後のインターハイも中止に。〝兄と同じ舞台に立つ〟という最大の目標が突然なくなってしまいましたが、それでも竹刀を振ることだけはやめませんでした。

(小脇悠介選手)
「このまま何もなくて終わるのではなく、最後に代替大会が開催されると聞いて新しい目標が決まった。このチームで挑む最後の試合なので、全員で盛り上がって楽しみながら、絶対に団体戦で優勝したい!」

2度の逆境を乗り越え、高校最後の戦いに挑む18歳の剣士。3年間の思いを込めて力強い〝一本〟を打ち込みます。

玉島剣道部②