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テーマは「国鉄」…ファン集うギャラリー開設へ 鉄道模型や制服、貴重な写真も【岡山・総社市】

2020.06.18

テーマは「国鉄」…ファン集うギャラリー開設へ 鉄道模型や制服、貴重な写真も【岡山・総社市】

総社市のJR総社駅前にあるものをテーマにしたギャラリーが開設されることになり、準備が進んでいます。そのテーマとは「国鉄」。新たな人の流れを呼び込もうという試みです。

総社駅の目の前にあるビルの2階。ギャラリーの開設準備が着々と進む中、その品々は陳列の時を待っていました。

「展示する予定のものを持ってきてるんですけど、さらにこの2倍か3倍くらい(あります)」

鉄道車両の模型や制服、貴重な写真も。行き先を示す方向幕は現在は電子化されたものもありますが、まだ布を使っていた時のものでしょうか。ファン垂ぜんの鉄道グッズの数々は、今から数十年前の国鉄時代のものです。

(切符を入れるグッズ)
「昔は改札のところに駅員がおられて、そのつど切符を出していた。これはその切符の収納庫」

総社市内でアンティークショップを営む傍ら、まちづくりに取り組む安達勝利さんが、客とのつながりで約2000点を託されたのです。

1949年、国が管轄する公社として発足した国鉄。1987年に分割民営化され今のJR各社へと事業が引き継がれ、以前の車両や制服は徐々に姿を消しました。唯一残る国鉄形の特急車両「やくも」が総社市を通るJR伯備線などでしか走っていないため総社市には全国から国鉄ファンが訪れるといいます。

(報告 矢野匠記者)
「ギャラリーは、国鉄ファンを総社市に呼び込む狙いですが、その背景には中心部の空洞化がありました」

約7万人の人口を擁する総社市でも中心市街地の空洞化は、深刻です。古民家への新規出店が相次ぐ一方、バラバラに存在し魅力が分散している。人の流れを引き寄せれば大きな線になり中心部が活性化すると考えた安達さんは、多くのファンがいる国鉄をテーマにしたギャラリーを作ると決めたのです。

(安達勝利さん)
「店はクロスポイントという名前なんですけど、これは線路が交わる所という意味。人が集う場所というものがまちづくりに繋がるかなと思っている」
全国を線でつないだ鉄道のように、点在する総社市の魅力をつなげる起爆剤になるのか。オープンは7月23日の予定です。

このギャラリーはクラウドファンディングで6月いっぱい、資金を募っています。目標は100万円で、ジオラマを作る費用に充てられます。