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2022.08.12

「医療のひっ迫は現実として起こっている」救急外来現場の叫び 休日の患者数は1カ月で倍増【岡山】

新型コロナの感染急拡大で、救急外来の現場は、発熱患者の対応に追われ、緊急度の高い患者に迅速に対応できない事態となっています。岡山県や医療機関では、特に休診が多い夏休み中の救急外来の適切な利用を呼びかけています。

(岡山赤十字病院救急センター・實金健センター長)
「ギリギリの状況、過去の第6波までまん延防止等重点措置など出ていたが、その頃よりはるかに医療のひっ迫は現実として岡山でも起こっている」

岡山市の岡山赤十字病院の救命救急センターです。救急外来のほか、コロナ禍では発熱外来も行っています。病院では感染の第7波で救急搬送の数が7月に過去最多を更新。加えて多くの医療機関が閉まっている休日に救急外来を利用する発熱患者が急増しているということです。

7月の休日に救急外来を受診した患者の数を見てみると、1カ月で約2倍に増えているのが分かります。しかし、ほとんどの患者が軽症で、その日のうちに帰宅したということです。

(岡山赤十字病院救急センター・實金健センター長)
「発熱患者、コロナ疑いの患者がたくさん来ることで、救急の受け入れの場所がない、ベッドがない、マンパワーが足らないという事が生じ、救急車の受け入れが難しくなるという事が頻繁に発生している」

こうした状況を受け、岡山県はお盆期間中にも発熱外来を受け付ける医療機関を増やすよう医師会に要請し、現在70の医療機関がホームページで公開されています。

また県では、39度以上の熱が続く、会話ができない程苦しいなどの症状に当てはまらない場合は、自宅療養や救急外来の利用を控えるなど適切な医療機関の利用を呼びかけています。

(岡山赤十字病院救急センター・實金健センター長)
「即時に平時と同じような対応をすることが困難な状況なっていることを承知頂きたい。コロナに感染しないようにすることはもちろん、医療にかかることがないようにする工夫注意して生活してもらいたい」