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瀬戸芸の“経済波及効果”は? 前回180億円、今回は…コロナ禍のアートイベント(2)【香川】

2022.06.07

瀬戸芸の“経済波及効果”は? 前回180億円、今回は…コロナ禍のアートイベント(2)【香川】

4月14日に開幕し、ゴールデンウィークをはさんで5月18日に閉幕した瀬戸内国際芸術祭2022の春会期。

ゴールデンウィークには、島々に渡る船が発着する高松港で、来場者による長蛇の列ができました。しかし、それ以外は、のんびりとした日常の光景が広がりました。コロナ禍での初めての開催で、どれほどの経済波及効果を生みだすのでしょうか。
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3年に1度開かれる瀬戸芸。2019年の前回は過去最多の約118万人が訪れ、経済波及効果は180億円に上りました。宿泊や飲食を中心に地域の経済は大きな恩恵を受けました。
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今回の春会期で会場となった8つの島と高松港、宇野港の来場者は35日間で22万8133人でした。前回の春会期は38万6909人だったため、6割ほどの数字となりました。
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この数字の評価を問われた香川県の浜田恵造知事は、「来場者の数を目標にして行っているものではないので、もっと多ければ良かった。多すぎたという考えは持っていない」と話しています。慎重な答えですが、総事業費約13億円のうち、県や自治体などが約7億2600万円を負担する公共性の高いイベントだけに評価は気になります。
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日本銀行高松支店の高田英樹支店長は、「今回の瀬戸芸でも人流の回復や小売店の売上回復につながったと聞いているので相応の効果があったと思う」と経済面への波及について分析しています。

高松市内の飲食店からも「ゴールデンウィークには瀬戸芸に来たお客さんが来店してくれて、売上が上がった」という声が聞かれました。2年以上続くコロナ禍で地域の経済は疲弊しています。来場者は前回から減少したものの地域にとっては少なからず恩恵があったようです。

(報告 OHK岡山放送 前川裕喜)

瀬戸内国際芸術祭2022
夏会期 8/5~9/4
秋会期 9/29~11/6