OHK 8Ch

  • LINE友だち追加

2022.03.28

地元住民「丈夫になって7割安心」 西日本豪雨で決壊した堤防を機能強化 小田川【岡山・倉敷市真備町】

西日本豪雨で決壊した倉敷市真備町を流れる小田川の堤防強化工事が一部の区間を除き完了しました。

復興、そして災害に強い街づくりへ前進です。

新しいアスファルトに覆われ、3月27日から市道として通行できるようになった小田川の堤防道路。豪雨の前と比べ、幅が2メートル広がりました。

(生本ひなの記者)
「4年前の豪雨発生時、私が立っているこの場所が決壊したことで甚大な浸水被害を引き起こしました」

2018年7月の西日本豪雨で小田川の堤防は約100メートルに渡り決壊。支流の決壊も起き、真備町は5メートルを超える浸水に襲われました。

復旧と強化の工事は災害直後から国土交通省と倉敷市が進め、小田川の両岸合わせて約11.5キロの区間で幅を広げ外側の法面の傾斜を緩やかにして堤防全体を厚くしました。

(高梁川・小田川緊急治水対策河川事務所 濱田靖彦所長)
「川の水位が上がると 堤防に水が浸水してくる。それによって堤防が壊れるのを防ぐために、分厚くして安全になるような効果がある」
「この白いラインが、もともとの堤防の幅だった。災害時にクレーン車や排水ポンプ車が停まってしまっても横を通過できる。ここを通過できるようになれば避難にもつながる」

現時点で約8割の区間で工事が終わり、残る区間は2023年度末までの完成を目指します。

(地元住民は…)
「これだけ丈夫になっていたら7割くらいは安心する。あとは小田川付け替え工事が完成すれば大丈夫だと思う」

(高梁川・小田川緊急治水対策河川事務所 濱田靖彦所長)
「1つの区切りとしてできあがったことには安心しているが、大雨が降ると堤防が厚くなっても水位は上がってくる。そういう面では、できたから安心・安全ではない。危ないと思ったら逃げてもらうことに変わりない」

西日本豪雨の発生から3年8ヵ月。ハード面の整備を減災につなげるためには、私たち自身が備えを進めることも必要です。