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2022.03.14

中世の古窯を復元 「備前焼」に新たな息吹 現代の技術と融合【岡山・備前市】

岡山の伝統工芸品「備前焼」に新たな息吹を吹き込みます。

約700年前の室町時代の窯を復元し、現代の技術を融合した備前焼づくりが、備前市で始まっています。
窯1
約700年前の室町時代の窯を復元した半地下式の穴窯。制作したのは、備前焼作家、平川忠さんです。
窯2
平川さんは、中世の窯を復元し、現代にはない技術を取り入れたいという思いから、30年以上前から中世の備前焼を研究しています。
窯3
これまでに3基の古窯を復元し、成形や窯詰めまで忠実に再現した作品作りに取り組んできました。

(備前焼作家 平川忠さん)
「こちらが新窯。窯詰めをしていて、きょうの夜には火が入る」
窯4
こちらの窯は4基目で、2020年10月から経済産業省の補助を受け、作品作りを始めました。
窯5
窯は、これまでに復元した半地下式の穴窯をもとに、くびれのあるひょうたん型に変え、傾斜を付けることで炎の流れを変化させます。
窯6
(備前焼作家 平川忠さん)
「色がそれぞれ違うのが入っているが、使う山土が違うので、乾燥しても色が変わる。今回はいろんなことを試して、この窯でどういうことができるのか、可能性を探っていく」

平川さんは、炎の流れを変化させる工夫で、色彩豊かな作品を仕上げたいと考えています。

(備前焼作家 平川忠さん)
「土窯(穴窯)に見入られているので、一生この土窯をやっていくと思う。その中で得られたいろいろな情報、焼きだされた作品を世に披露しながら、僕が持っているノウハウを提供して、土窯で頑張る仲間が増えるとうれしい」

窯出しは、今週末を予定しています。
窯7