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2022.03.13

国の隔離政策による人権侵害の歴史を後世に…「長島愛生園」建造物の保存状況などを報告【岡山・瀬戸内市】

瀬戸内市の国立ハンセン病療養所、長島愛生園の建造物保存に向けた調査報告が3月13日、市内で行われました。

国の誤った隔離政策による人権侵害の歴史を残すため世界遺産への登録を目指します。

調査報告には長島愛生園の関係者や愛生園と邑久光明園の世界遺産登録を目指すNPOのスタッフなど約20人が出席し、園内の建造物の保存状況などを報告しました。

そして、愛生園で入所者が船で連れられ島で最初に降り立った「収容桟橋」や、逃走しようとした入所者を収監した「監房跡」について、地質調査や史料調査などをもとに将来的に劣化や破損の恐れがあるとして、防災対策や地盤改良などの必要性が示されました。

(長島愛生園入所者自治会 中尾伸治会長)
「何もかも取り払ったところに来て、昔のハンセン病がこんなことだったとか何もないところで説明するよりも、生きた証として残していってほしい」

NPOでは今後、整備費などの予算確保に向けて市と協議し、世界遺産への登録を目指したいとしています。