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2022.02.07

“新型コロナ”+“燃料費高騰”の二重苦…悲鳴を上げるローカル鉄道 「打開策」とは【岡山・井原市】

原油価格の高騰が地域経済に暗い影を落としています。

新型コロナの影響で利用客の減少に悩む岡山県内のローカル鉄道は、燃料費のアップというダブルパンチに見舞われ悲鳴をあげています。

総社駅と広島県福山市の神辺駅を結ぶ全長41.7キロの井原鉄道。

新型コロナの影響で2021年度上半期の利用客数は約44万6000人と過去2番目の少なさとなり、厳しい経営が続いています。

そうした中、原油価格の高騰による燃料費アップがさらなる追い打ちをかけています。

井原鉄道では、ディーゼル車を走らせていますが、燃料の軽油は、原油価格の高騰を受け2020年に比べ2倍の値段になっているといいます。

調達先を変えるなどし、何とかやりくりしているものの、年間約50万リットルの軽油を使う井原鉄道にとって、燃料費のアップは経営に深刻な影響を与えています。

(井原鉄道 藤本悌弘社長)
「燃料の調達価格が高くなるというのは大きな経営の圧迫要因になっている。全体のトレンドが上昇トレンドにあると見られるので、(燃料費)削減は厳しいと感じている。」

井原鉄道では、コロナ禍で落ち込んだ需要を何とか取り戻そうと、大原美術館の名画でラッピングした「アート列車」を運行。2月22日からは岡山県域の美しい星空の魅力をPRする特別企画車両「スタートレイン」を走らせる予定です。

(井原鉄道 藤本悌弘社長)
「様々な工夫を凝らしながら井原鉄道の魅力を最大限に高めて多くの方に乗ってもらえるようしっかり取り組んでいきたい。」

新型コロナによる需要減と燃料費高騰という二重苦にローカル鉄道の苦悩はしばらく続きそうです。