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2022.01.31

アートの島で“色”に魅せられて… カラーセラピーでコロナ禍に癒しを【香川・直島町】

「色」の持つ力を利用して心を癒やす、カラーセラピーと呼ばれる活動に力を注ぐ女性が香川県の直島にいます。

閉塞感漂うコロナ禍の今だからこそ伝えたい色の力とは。

赤、青、緑に黄色。この世には、約1677万もの色が存在すると言われています。
カラーセラピー01
その「色」に魅せられた1人の女性が。

「Q:きょうのテーマカラーは何ですか?」
「きょうは青系でまとめてみました」
カラーセラピー02
「Q:爪の色まで青なんですか」
「そうなんです。 (爪も)2本ブルーに塗ってみました」

瀬戸内に浮かぶ自然豊かな島、香川県の直島です。
カラーセラピー03
3年に一度開かれる現代アートの祭典、瀬戸内国際芸術祭をきっかけに、世界的にアートの島として知られるようになったこの島に、
カラーセラピー04
どこか懐かしい雰囲気の雑貨店「atelier mitta 」があります。
カラーセラピー05
店には、着物の生地をリメイクしたワンピースや、
カラーセラピー06-1
香川の伝統的工芸品、保多織を使った髪飾りなど、手作りの雑貨が並んでいます。
カラーセラピー06-2
これらを手掛けるのは、山西利恵さん47歳。
カラーセラピー07
今から4年半前、長年暮らした東京から単身、直島に移住し、島の人と共同で雑貨店を営んでいます。

(山西利恵さん)
「価値観は180度変わったかもしれない。東京にいた頃はビルに囲まれていて外に出ても空を探すというか、空が見えなった。(移住して)心が落ち着くし、性格も落ち着いたかも」
カラーセラピー08
「Q:それは何ですか?」
「こちらは72色の色鉛筆です。カラーセラピーをやっています」
「Q:カラーセラピーとは?」
「色を心身の健康のために活用するのがカラーセラピー、色彩療法です。例えば、赤でもいわゆる赤、朱色よりの赤、オレンジの強い赤で全部意味が違います」
カラーセラピー10
実際にカラーセラピーを体験させてもらいました。
カラーセラピー11
「きょうはマンダラカラーキューブテストを体験してもらいます。普段は右利きですか?」
(森アナウンサー:はい)
「左手で色鉛筆を選んで、右手で塗ってください。違うマスで同じ色を使っても大丈夫です。時間の目安は7分です」
カラーセラピー13
過去、現在、未来の心や体の状態、仕事の目標などを塗った色や順番、濃さで診断。色の持つ力で心を解きほぐすのがカラーセラピーです。
カラーセラピー14
「完成しました」
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「オレンジ色を中心に塗っていますが、こちらは今、現在の森さんの心の中を色で表している状態です。とても活動的な気持ちで、人に会いたいとか、人と関わること、親切にすること、表されていると思います」
カラーセラピー18
「色の持つ可能性はすごいですね」
「やはり、洋服にしても、皆さんたくさんある色の中から実際に選ばれているので、その理由が分かるととてもびっくりされます」
 
高松市出身の山西さんは、高校卒業後上京し、渋谷で雑貨店をオープン。接客を通して色の持つ力を感じたと言います。
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「この色がほしいとおっしゃる方がすごく多くて、自分も色に興味があったので、カラーセラピーを学ぶきっかけになりました」
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(山西利恵さん)
「色によって(生きるのが)楽しくなれると、どんどん提案していきたい」
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直島には、学生時代から旅行などで何度も訪れていたという山西さん。

「ほんとに(島の)皆さん、家族のように優しくしてくれるので」
「我が子みたいなもん。おい、元気しとるか?とか言いながら」
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今では島の人との交流も癒しのひとときです。

そして、もう一つの心の癒しが…。
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「高松がくっきりと見えます。」
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「雲によって海の色もどんどん変わるので、見飽きないですね」
「こういう景色を見て、ぼーっとできるのが豊かなことですよね。ぜい沢かな」
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「Q:自然が織りなす色は違いますか?」
「一番複雑な色で、しかも微細に変化しているので、こういう景色を見るのがまさにカラーセラピーだと思いますね」
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「色」の持つ力で1人でも多くの人の心が元気になってほしい。
どことなく息苦しい日々が続くコロナ禍の今、そんな山西さんの願いが瀬戸内海の小さな島で息づいています。