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2022.01.21

水島新司さんの漫画「あぶさん」にも登場…三冠王の縁起物 日本酒寒仕込み【岡山・倉敷市】

寒さが厳しいこの季節だからこそ、美味しく造られるのがお酒です。

そんな日本酒の寒仕込みを倉敷市にある老舗の酒蔵で、見せて頂きました。

倉敷市児島の酒蔵。夜明け前から湯気が立ち上ります。

1年で最も寒いこの時期は、雑菌が繁殖しにくく、酒造りに最も適していると言われます。

凍てつく寒さの中、こちら三冠酒造では、朝5時頃から作業が始まります。

大きな釜で蒸した酒米を取り出し、自然の寒さで一気に冷ましていきます。

(三冠酒造 前畠眞澄さん)
「酒造りは寒くないとできない。低温発酵なので、温度が上がるといいお酒ができない。この時期に仕込むお酒は、大吟醸などの高級酒」

江戸時代の1806年創業の老舗。岡山県産の酒米、雄町米と地下35メートルから湧き出る地元の地下水を使い、約1カ月かけてゆっくりと発酵させていきます。

(三冠酒造・前畠眞澄さん)
「(寒い中の作業は)大変ですよ。本当にしびれます」

淡麗辛口で、地元で水揚げされる魚との相性もいいという三冠酒造のお酒。実は、先日亡くなった水島新司さんの野球漫画、「あぶさん」にも登場した事があります。

主人公がこのお酒を飲んで、三冠王を取ったというエピソードで、縁起物としての引き合いも多いそうです。

(三冠酒造・前畠眞澄さん)
「この間も、ある企業のゲン担ぎで使ってもらった。名前に助けられている所が結構ある」

酒造りは「モミジから桜まで」と言われ、4月頃まで続くそうです。